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誰の役にも立たない気象予報士のお勉強

気象予報士一発合格目指して、メモ代わりに書いていきます。 →それほど甘くはなかったので四苦八苦する様子を書いています

カテゴリー「過去問」の記事一覧

悪問 - 第38回学科一般 問11 二酸化炭素に関する問題→解決

【解決】
東京堂出版の模範解答と解説によると、CaCo3が組成とのこと。従って、(どんな方法があるかは別として)CO2として取り出すことは理屈上は可能に見える。
↓の文は「炭素だけを取り出す」という極端な発想であったため、無理な結論に至ってしまった。無学だった自分に反省orz
(しかしファンタジーの世界であることには変わりない)



第38回学科一般は少し難しかった。自己採点は47%。
しかし解答・解説を読むと、よく考えれば解けた問題がほとんどだった。(たられば採点なら80%)

この第38回の問題で気になる問題があった。

問題文→http://camj.kitakamidai.com/kakomon/pastexamip/ip38k/i38k11.html

この中で、

(a) 石灰岩,石油,石炭などに含まれている炭素が,すべて二酸化炭素として大気中に放出されたとすると,地上の気圧は数十気圧となる。

この問題を解くには含まれている炭素量を知らないと厳密には解けない。
しかし某サイトの解説を見ると「一般気象学第二版」18ページに記載されていると言うことだった。つまり、知っていないと解けない問題。


しかもこの問題は他の(b)(c)(d)を知っていても(a)を知らないと正解にならない、つまり(a)は予報士であるなら知っておかなければいけない知識と言うことになる。

この知識、本当に必要なのだろうか?

炭素の元となる石灰岩、石油、石炭は推定埋蔵量であり、正確な量は誰も知らない。
しかもそれがすべて二酸化炭素になることは実際あり得ない仮定の話である。

そんな役に立たない空想上の知識が科学的根拠に基づく予想をしなければならない気象予報士として必要なのだろうか?


ちなみに私は(b)(c)(d)の正解を知っていたが、(a)がわからなかった、というより、次のように解釈した。

含まれている炭素がすべて二酸化炭素になるのなら数十気圧になるかもしれないが、問題は炭素と結びつく酸素が大気中の20%程度しかないため、仮に大気中の酸素がすべて二酸化炭素に変わったとしても温暖化は進むだろうが、大気圧にそれほど大きな影響は与えないだろうと。

いやいや問題文に「すべて」とあるのだから結合に必要な酸素は無尽蔵であると考えるべきだろう、曲解したあなたが悪い、と言えばそうかもしれないが、それならなおさら「想像上」「空想上」の現実離れした問題、言うなれば「雑学」程度の知識でしかない。
※いやいや酸素は大気中以外にもあるし、二酸化炭素はそれ以外の化学反応でも生じる、などと話を始めるとさらに話は複雑になり、私には手に負えない、気象予報士の枠を遙かに超えている
※そもそも「炭素がすべて二酸化炭素として放出」というのは仮定による話でも何でもなく、完全に「空想」であり「(あまりうれしくない)ファンタジーの世界」であり、科学を逸脱している。映画や小説を作るのならいいが、ここは気象学がベースだ
※それならそれを書いた小倉さんは小説家なのか?→話を理解しやすくするために想像の世界を書くのも読者の興味を引くから良いだろうと思う。が、予報士試験で出すべき問題ではない!

「気象予報検定」などという民間資格程度のものであれば、こんな雑学レベルも許されるかもしれないが、仮にも法律上に規定された立派な国家資格で「雑学」知識を問う問題を出題して良いのだろうか?

試験を作成した人が「これは地球温暖化に関する潜在的な問題であり知っておかなければいけないこと」というのなら、炭素量以外にも酸素濃度も重要になってくる。二酸化炭素生成により酸素濃度が数%も低下するのなら生命の維持自体が出来なくなる可能性がある。

そんなことはない・・・などとこんな仮定の話をしてもまったく意味がない、それくらい馬鹿げた問題だと思うのは私だけだろうか?

こんな問題が予報士試験にはたまにある。試験を作成した人の意図が読めない悪問がたまある。

落とさせるための問題、と解釈して良いのではないだろうか。
某センターが受験料で稼ぐためにこのような問題を出しているとしか思えない。

こんな問題があるとますますやる気が失せる。
最近の受験者数減少の原因はこの辺にあるんじゃないか?

■今後の方針


ということで、次の方針にとりあえず決めた。

今回(第41回)の試験で学科両方とも不合格
→当面受験をしない、過去問を解いて追跡、今回のような馬鹿げた問題が今後も出題されるようなら二度と受けないかも。

今回(第41回)の試験で学科のどちらかが科目合格
→次回(第42回)の試験で学科両方合格できたら第43回まで受験する。

今回(第41回)の試験で学科両方合格
→上と同様第43回まで受験する。

それ以上のことはやらない。何度も受験してやっと合格する人が多いようだが、そこまでして某センターに貢ごうと思わない。

これまで数々の過去問をやってきたが、これが一番酷い問題ではないかと思う。
こんな品位を疑う問題を出す試験に自分の時間をかけるのがバカらしくなってしまう。
もしかすると、今回学科を両方合格しなかったらやめちゃうかも?
そうしよう、そうしよう


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平成12年度 第一回 一般知識 Q.8の疑問

過去問でどうしても理解できない問題がありました。

※問題のとらえ方を間違えていました。最終的な結論は一番最後に。

- - - - -
移流による空気塊の温度変化について考える。鉛直流がないとした場合、移流場内のある地点の気温の変化率は、温度移流による気温の変化率と非断熱効果による空気塊の温度変化率の和としてあらわされる。
 下図のように寒冷前線が南東に進み、観測点Aを通過した2時間後に72km風下に位置する観測点Bを通過した。この時、観測点Aでは気温5℃、観測点Bでは気温15℃で、いずれも2℃/hの割合で気温が低下していた。寒気場内のAB間では鉛直流がなく、温度傾度は一定で、10m/sの一様な北西風が吹いていた。この場合、観測点Bでは温度移流による気温の低下の割合は(a)となる。しかし、観測点Bにおける気温低下率は2℃/hであることから、AB間を移動した寒気塊(寒冷前線背後の空気塊)は(b)の割合で非断熱的に暖められたことになる。
- - - - -



■まずは自分で解いてみる

問題の内容を簡単に言うと、寒気移流で地上の気温はどれくらいの割合で気温が低下するのか?
という簡単な問題、のはずですが・・・。

問題の温度変化をグラフにすると次のようになるはず。



しかしこのように解釈してしまうと、(b)は解けても(a)がわからない。
問題に「-2℃/h」とあるのに、そうではない変化率が存在している??

■では正解を見てみる

B点の温度変化 ΔT が

ΔT = (移流してきたB地点の寒気の温度) - (移流前のB地点の温度)

となっていた。

ΔT/Δt = -2℃/h

※ΔtはAからBの移動に要した時間(=2時間)

と言っていたので、この時点で理解できない。。。

問題文を読む限り、B地点での「-2℃/h」の変化率は寒気が移流したときの変化率ですよね?
そもそも移流前のB地点の温度は示されていないのでわからないはず。
問題文からも導出することは不可能だと思う。つまり、

問題文でB地点の温度変化が「-2℃/h」と言っていたのは寒気が移流した後での気温変化なのに、この式では寒気が移流する前と移流後のB地点の変化率に解釈が変わっている。 (疑問1)

さらに、その後の実際の計算を見ると「移流前のB地点の温度」が「15℃」になっていた。 (疑問2)

ここで「移流前のB地点の温度」は正解にある 「B点の最初の気温をTB」を私なりに言い換えたつもり。
そもそも正解に記載されている「B点の最初の気温をTB」っていつの気温?
素直に受け止めれば移流前の気温ですよね?

とにかくこの問題、(b)の答えはわかるけど、(a)の意味がさっぱりわからない。。

この問題が理解できない限り、気象予報士になれないのかな。→難しいかも?

理解できる人からのコメントをお待ちします。

■結論


まず、問題文にあった

移流場内のある地点の気温の変化率は、温度移流による気温の変化率と非断熱効果による空気塊の温度変化率の和

この意味がよくわかっていなかった。
これが解答のヒントでもある。
(わかってはいたがピンと来なかった)

温度変化率を求めるためには私のように地点毎に考える方法もあるが、問題に与えられている数値を使って寒気場内の「温度傾度」を求めればいい。

温度傾度=(15-5)÷72 [℃/km]

この温度場が10m/sで移動しているから

温度移流速度=10÷72×10÷1000[℃/s]

従って、

温度移流による気温の変化率=温度移流速度×1時間=5[℃/h]

ということで何も難しく考える必要がなかった。

また、寒冷前線が通過する前のB地点の気温は与えられた情報だけではわからない。
(上のグラフの通り)
わかっているのはB地点通過後の温度と温度変化率。
これに「通過時刻」がわかれば通過直前の気温はわかるだろうけど・・・。

ということで、これで温度移流問題は完璧!?

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平成17年度第一回・一般問5 地球の放射平衡温度

問5 地球の放射平衡温度に関する問題ですが、

> 地球の放射平衡温度における黒体放射では、波長約1μmのところに放射強度の最大がある。

赤外域にあるのはもちろん知っていますが、1μmかどうかって聞かれると、(物理学が得意でも物理屋ではない自分は)う~ん。。。

ウィーンの変位則から求めろと言われても、その式もあまり正確に覚えていなかったりするので。。

結局「正」で解答したら×

答えは10~15μm。

まぁ考えてみれば1μmは近赤外域なので、地球温暖化で騒いでいるのに近赤外域が地球の放射平衡温度の分けないだろう!と簡単に推測できるはずですね。(恥)

この辺の微妙な波長域は覚えるしかありませんが、なんだか試験のための勉強の感じがして嫌だな。


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平成18年度第1回

正解率は、
平成18年度1回 一般60% 専門60%

さらに消去法的に正解できた問題を除くと、
平成18年度1回 一般40% 専門40%


前回(平成18年度第2回)に比べて一般が落ちたのは法規に間違いが多かった。
やはり50~70%っていう自己のレベルはあまり変わっていないと思う。

最近はきわどい問題が多い。一見すると「どれも正しいんじゃないの?」って言う問題のほうが多い。
逆に最近は「まったくわからない」って言う問題は(学習のお陰で)少なくなってきた。あっても1~2割程度。
それなのに実力が50~70%っていうのは、足りない50~30%のうち、30%程度が「きわどい、紛らわしい、細かい」問題であるため、だと思う。細かいところまで聞いてくるので、どこまで確実に理解しているのかと割れる。しかし、そこまで必要なのか?とさえ思う問題もある。

やはり一発合格は難しい。一発合格をするには
・ブレを小さくすること
・最低レベルを70以上にすること
にある。あと二ヶ月ちょっとで+10%、つまり60~80%にすることは可能だと思うが、仮にそうだとしても実際は60~75%くらいになると思う。底上げは簡単だけど、上限を上げるのは難しいので。(いや、本気でやれば70~80%は達成できると思うけど気合いの問題^^;)

なんというか最近問題を解いていると、「どうしてそこまで細かいところを要求するかなぁ~」とか「それって知っている必要ある?」って言う問題があるので、勉強する気がなくなってきた。まぁ確かに気象関連の仕事をやっていれば知っていても当然だろう、っていうレベルのものが多いのですが、試験のための勉強のような気がしてきて、どうもやる気が失せてしまう。

現時点で考えている合格のための道筋は、

・一発合格はやはり難しい。言い換えればそれなりに時間をかける必要がある。それならやはり科目合格を使った方が良いのではないか?

・いや、やはり一発合格にこだわり、今年はじっくり熟成。

やや前者に傾きつつある。。


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平成18年度第一回・NOAAの問題

問5

NOAAが何時間ですべて回っているか知らないと答えられない問題。マニアックすぎる。。
(この手の問題はたいてい正しいと答えれば当たる、なので自分は”全て正しい”と答えて不正解)

この問題の意図はなんだろう?NOAAが撮影した画像も大切な気象データなんだからしっかりチェックしなさい、ということだろうか?

気象データは<a href="http://www.data.kishou.go.jp/kaiyou/db/seaice/satellite/daily /satellite_south.html">気象庁に置いてある</a>。

ここのタイムラインを動かすと、確かに12時間ごとに更新されていることがわかるが、このページが12時間おきに更新されていることで、地球全体の走査に12時間かかるとは言えない。

いったい何を気象予報士に対して要求し、このような問題を出しているのでしょうか?
「気象予報士ならこれくらいのことは知っているはずだろう」なんていう無駄な問題は止めてもらいたい。
出題者の意図を知りたいところだ。


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