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誰の役にも立たない気象予報士のお勉強

気象予報士一発合格目指して、メモ代わりに書いていきます。 →それほど甘くはなかったので四苦八苦する様子を書いています

カテゴリー「過去問」の記事一覧

第47回(平成28年第二回) 学科専門 問6 寒冷低気圧

あと二ヶ月あれば学科両科目の合格はできる!
ということで、過去問の中で謎問題だったものを掲載し、過去問は完璧状態を目指します。

問6 寒冷低気圧について述べた次の文 (a) 〜 (d) の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①〜⑤の中から一つ選べ。

(a) 寒冷低気圧は,対流圏中・上層で低気圧性の循環が明瞭だが,地上天気図で低気圧として解析されることはない。
(b) 寒冷低気圧の中心部では対流圏界面が大きく垂れ下がっていて,垂れ下がった部分より上では気温が周囲に比べて低い。
(c) 夏季に日本の南を西進する寒冷低気圧の多くは,偏西風帯から切り離された低気圧である
(d) 夏季に寒冷低気圧が日本付近に東進してくると,その東側から南東側にかけては,暖湿流が入りやすいため,積乱雲が発達することが多い。

この問題で謎なのは下線部分。
夏季に日本の南を西進する「低気圧」なら、「あ、台風だね」とわかるけど「寒冷低気圧」???
私は見たことがないけど、みなさんあります?

偏西風から離れてきたヤツだから、梅雨前線が北上した辺り?
だからかなり北の方から切離してきた低気圧?
それとももっと東の方から切離した低気圧が、偏東風に流されてやってきた?

「夏季に日本の南を西進する」っていう言葉がなければ「正しい」なんだけど、そもそもそんな低気圧なんて無いでしょ?で「誤り」にしたいけど正解は「正しい」。

Wikipediaによると、
> 日本周辺で季に発生する場合、アリューシャン列島からミッドウェー諸島近傍で発生した蛇行から切り離され、一週間程度で小笠原近海まで南西方向に進むケースが見られる。
とある。

ググって見つけた気象庁のpdfファイルには、
> UCLは、寒冷低気圧が偏西風帯から分離し、亜熱帯域から熱帯域に達した後、停滞または偏東風に流されて西進する特徴を持つ。一般的に、中緯度で見られる寒冷低気圧などは東進するが、UCLは西進するために、夏季には日本の太平洋側では特に注目すべき現象である。

そういうものは実際あるらしい。
けど、これが日本ではどんな影響があるのだろうか?
これが台風みたいに北上して被害をもたらすのだろうか?

先ほどのpdfファイルには、
> UCL 周辺では対流雲が活発化し、この対流雲域が台風にまで発達することがある。
とある。

どれほどの頻度で出てくるのか知らないけど、今後注意してみたいところ。

これが年に1~2回あり、数年に一度大きな被害がある、というのなら問題の価値があるけど、そんなことは滅多にない、であれば出題しないで欲しい。

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問題に不備あり - 第38回学科専門 問3

第38回学科専門は正解率67%。
またもや不合格。(まぐれ当たりは除く)
全体的に知識の不確実性がボーダーラインを越えられなかった原因、という感じだった。

その不正解の問題の中で問題自体に不備があったもの。

問題はこちら→http://camj.kitakamidai.com/kakomon/pastexamsm/sm38k/s38k03.html

この問題は台風の移動速度を求める問題、というのは問題文をすべて読まなくてもわかった。
従って、台風の中心位置を知らないと解けない問題というのはすぐにわかる。

しかし、レーダーで風向がわかっても二つのレーダーの位置関係がわからないと台風の中心位置を求めることが出来ない。

そこまで私はわかっていたのだが、その位置関係について問題には一切書いていない。



回答の解説を読むとレーダーの位置関係は下にあるスケールが使えるらしい。
だがそんなことは問題文に一切書いていない。
AとBの位置が微妙にずれていることは気になっていたが、まさかレーダーの物理的な位置関係を表しているとは思わなかった。もし思ったとしてもそれは推測の域でしかない

従ってこの問題は
与えられた情報だけではこの問題は解けない
が正解のはずだが、選択肢にはない。

私の解釈がおかしいだろうか?

もし仮に、これと似たような状況が「現場」で発生した場合、あなたは説明のないスケールをそのまま素直に使うことが出来るだろうか?それによって得た結果を公衆に対して発表することが出来るだろうか?
もしそんなことをしたら予報士失格。
不確実な情報だけで台風の移動速度を求めることになるからだ。

この問題文には、
「なお、レーダーの動径およびそれぞれの位置関係は下の距離スケールに従うものとする。」
と言う断り書きが「必ず」なければならない。

この問題を正解に導くためには、位置関係もこのスケールで測る必要がある、という暗黙の事実に気がつかなければならないという特殊な条件下のテクニックを使う必要がある。つまり、試験テクニックも問われていることになる。
しかし予報士になるにはそんな試験的テクニックは必要ない。もちろんあったほうが合格率を上げる要素になるかもしれないがそれが合格のための条件というのはおかしい。
「現場」では絶対にやってはいけないことを要求するのはおかしい。

予報士という資格は一体どういう能力を要求しているのか首をかしげたくなる問題だ。


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悪問 - 第38回学科一般 問11 二酸化炭素に関する問題→解決

【解決】
東京堂出版の模範解答と解説によると、CaCo3が組成とのこと。従って、(どんな方法があるかは別として)CO2として取り出すことは理屈上は可能に見える。
↓の文は「炭素だけを取り出す」という極端な発想であったため、無理な結論に至ってしまった。無学だった自分に反省orz
(しかしファンタジーの世界であることには変わりない)



第38回学科一般は少し難しかった。自己採点は47%。
しかし解答・解説を読むと、よく考えれば解けた問題がほとんどだった。(たられば採点なら80%)

この第38回の問題で気になる問題があった。

問題文→http://camj.kitakamidai.com/kakomon/pastexamip/ip38k/i38k11.html

この中で、

(a) 石灰岩,石油,石炭などに含まれている炭素が,すべて二酸化炭素として大気中に放出されたとすると,地上の気圧は数十気圧となる。

この問題を解くには含まれている炭素量を知らないと厳密には解けない。
しかし某サイトの解説を見ると「一般気象学第二版」18ページに記載されていると言うことだった。つまり、知っていないと解けない問題。


しかもこの問題は他の(b)(c)(d)を知っていても(a)を知らないと正解にならない、つまり(a)は予報士であるなら知っておかなければいけない知識と言うことになる。

この知識、本当に必要なのだろうか?

炭素の元となる石灰岩、石油、石炭は推定埋蔵量であり、正確な量は誰も知らない。
しかもそれがすべて二酸化炭素になることは実際あり得ない仮定の話である。

そんな役に立たない空想上の知識が科学的根拠に基づく予想をしなければならない気象予報士として必要なのだろうか?


ちなみに私は(b)(c)(d)の正解を知っていたが、(a)がわからなかった、というより、次のように解釈した。

含まれている炭素がすべて二酸化炭素になるのなら数十気圧になるかもしれないが、問題は炭素と結びつく酸素が大気中の20%程度しかないため、仮に大気中の酸素がすべて二酸化炭素に変わったとしても温暖化は進むだろうが、大気圧にそれほど大きな影響は与えないだろうと。

いやいや問題文に「すべて」とあるのだから結合に必要な酸素は無尽蔵であると考えるべきだろう、曲解したあなたが悪い、と言えばそうかもしれないが、それならなおさら「想像上」「空想上」の現実離れした問題、言うなれば「雑学」程度の知識でしかない。
※いやいや酸素は大気中以外にもあるし、二酸化炭素はそれ以外の化学反応でも生じる、などと話を始めるとさらに話は複雑になり、私には手に負えない、気象予報士の枠を遙かに超えている
※そもそも「炭素がすべて二酸化炭素として放出」というのは仮定による話でも何でもなく、完全に「空想」であり「(あまりうれしくない)ファンタジーの世界」であり、科学を逸脱している。映画や小説を作るのならいいが、ここは気象学がベースだ
※それならそれを書いた小倉さんは小説家なのか?→話を理解しやすくするために想像の世界を書くのも読者の興味を引くから良いだろうと思う。が、予報士試験で出すべき問題ではない!

「気象予報検定」などという民間資格程度のものであれば、こんな雑学レベルも許されるかもしれないが、仮にも法律上に規定された立派な国家資格で「雑学」知識を問う問題を出題して良いのだろうか?

試験を作成した人が「これは地球温暖化に関する潜在的な問題であり知っておかなければいけないこと」というのなら、炭素量以外にも酸素濃度も重要になってくる。二酸化炭素生成により酸素濃度が数%も低下するのなら生命の維持自体が出来なくなる可能性がある。

そんなことはない・・・などとこんな仮定の話をしてもまったく意味がない、それくらい馬鹿げた問題だと思うのは私だけだろうか?

こんな問題が予報士試験にはたまにある。試験を作成した人の意図が読めない悪問がたまある。

落とさせるための問題、と解釈して良いのではないだろうか。
某センターが受験料で稼ぐためにこのような問題を出しているとしか思えない。

こんな問題があるとますますやる気が失せる。
最近の受験者数減少の原因はこの辺にあるんじゃないか?

■今後の方針


ということで、次の方針にとりあえず決めた。

今回(第41回)の試験で学科両方とも不合格
→当面受験をしない、過去問を解いて追跡、今回のような馬鹿げた問題が今後も出題されるようなら二度と受けないかも。

今回(第41回)の試験で学科のどちらかが科目合格
→次回(第42回)の試験で学科両方合格できたら第43回まで受験する。

今回(第41回)の試験で学科両方合格
→上と同様第43回まで受験する。

それ以上のことはやらない。何度も受験してやっと合格する人が多いようだが、そこまでして某センターに貢ごうと思わない。

これまで数々の過去問をやってきたが、これが一番酷い問題ではないかと思う。
こんな品位を疑う問題を出す試験に自分の時間をかけるのがバカらしくなってしまう。
もしかすると、今回学科を両方合格しなかったらやめちゃうかも?
そうしよう、そうしよう


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平成12年度 第一回 一般知識 Q.8の疑問

過去問でどうしても理解できない問題がありました。

※問題のとらえ方を間違えていました。最終的な結論は一番最後に。

- - - - -
移流による空気塊の温度変化について考える。鉛直流がないとした場合、移流場内のある地点の気温の変化率は、温度移流による気温の変化率と非断熱効果による空気塊の温度変化率の和としてあらわされる。
 下図のように寒冷前線が南東に進み、観測点Aを通過した2時間後に72km風下に位置する観測点Bを通過した。この時、観測点Aでは気温5℃、観測点Bでは気温15℃で、いずれも2℃/hの割合で気温が低下していた。寒気場内のAB間では鉛直流がなく、温度傾度は一定で、10m/sの一様な北西風が吹いていた。この場合、観測点Bでは温度移流による気温の低下の割合は(a)となる。しかし、観測点Bにおける気温低下率は2℃/hであることから、AB間を移動した寒気塊(寒冷前線背後の空気塊)は(b)の割合で非断熱的に暖められたことになる。
- - - - -



■まずは自分で解いてみる

問題の内容を簡単に言うと、寒気移流で地上の気温はどれくらいの割合で気温が低下するのか?
という簡単な問題、のはずですが・・・。

問題の温度変化をグラフにすると次のようになるはず。



しかしこのように解釈してしまうと、(b)は解けても(a)がわからない。
問題に「-2℃/h」とあるのに、そうではない変化率が存在している??

■では正解を見てみる

B点の温度変化 ΔT が

ΔT = (移流してきたB地点の寒気の温度) - (移流前のB地点の温度)

となっていた。

ΔT/Δt = -2℃/h

※ΔtはAからBの移動に要した時間(=2時間)

と言っていたので、この時点で理解できない。。。

問題文を読む限り、B地点での「-2℃/h」の変化率は寒気が移流したときの変化率ですよね?
そもそも移流前のB地点の温度は示されていないのでわからないはず。
問題文からも導出することは不可能だと思う。つまり、

問題文でB地点の温度変化が「-2℃/h」と言っていたのは寒気が移流した後での気温変化なのに、この式では寒気が移流する前と移流後のB地点の変化率に解釈が変わっている。 (疑問1)

さらに、その後の実際の計算を見ると「移流前のB地点の温度」が「15℃」になっていた。 (疑問2)

ここで「移流前のB地点の温度」は正解にある 「B点の最初の気温をTB」を私なりに言い換えたつもり。
そもそも正解に記載されている「B点の最初の気温をTB」っていつの気温?
素直に受け止めれば移流前の気温ですよね?

とにかくこの問題、(b)の答えはわかるけど、(a)の意味がさっぱりわからない。。

この問題が理解できない限り、気象予報士になれないのかな。→難しいかも?

理解できる人からのコメントをお待ちします。

■結論


まず、問題文にあった

移流場内のある地点の気温の変化率は、温度移流による気温の変化率と非断熱効果による空気塊の温度変化率の和

この意味がよくわかっていなかった。
これが解答のヒントでもある。
(わかってはいたがピンと来なかった)

温度変化率を求めるためには私のように地点毎に考える方法もあるが、問題に与えられている数値を使って寒気場内の「温度傾度」を求めればいい。

温度傾度=(15-5)÷72 [℃/km]

この温度場が10m/sで移動しているから

温度移流速度=10÷72×10÷1000[℃/s]

従って、

温度移流による気温の変化率=温度移流速度×1時間=5[℃/h]

ということで何も難しく考える必要がなかった。

また、寒冷前線が通過する前のB地点の気温は与えられた情報だけではわからない。
(上のグラフの通り)
わかっているのはB地点通過後の温度と温度変化率。
これに「通過時刻」がわかれば通過直前の気温はわかるだろうけど・・・。

ということで、これで温度移流問題は完璧!?

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平成17年度第一回・一般問5 地球の放射平衡温度

問5 地球の放射平衡温度に関する問題ですが、

> 地球の放射平衡温度における黒体放射では、波長約1μmのところに放射強度の最大がある。

赤外域にあるのはもちろん知っていますが、1μmかどうかって聞かれると、(物理学が得意でも物理屋ではない自分は)う~ん。。。

ウィーンの変位則から求めろと言われても、その式もあまり正確に覚えていなかったりするので。。

結局「正」で解答したら×

答えは10~15μm。

まぁ考えてみれば1μmは近赤外域なので、地球温暖化で騒いでいるのに近赤外域が地球の放射平衡温度の分けないだろう!と簡単に推測できるはずですね。(恥)

この辺の微妙な波長域は覚えるしかありませんが、なんだか試験のための勉強の感じがして嫌だな。


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