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誰の役にも立たない気象予報士のお勉強

気象予報士一発合格目指して、メモ代わりに書いていきます。 →それほど甘くはなかったので四苦八苦する様子を書いています →6回目で合格しました!

平成12年度 第一回 一般知識 Q.8の疑問

過去問でどうしても理解できない問題がありました。

※問題のとらえ方を間違えていました。最終的な結論は一番最後に。

- - - - -
移流による空気塊の温度変化について考える。鉛直流がないとした場合、移流場内のある地点の気温の変化率は、温度移流による気温の変化率と非断熱効果による空気塊の温度変化率の和としてあらわされる。
 下図のように寒冷前線が南東に進み、観測点Aを通過した2時間後に72km風下に位置する観測点Bを通過した。この時、観測点Aでは気温5℃、観測点Bでは気温15℃で、いずれも2℃/hの割合で気温が低下していた。寒気場内のAB間では鉛直流がなく、温度傾度は一定で、10m/sの一様な北西風が吹いていた。この場合、観測点Bでは温度移流による気温の低下の割合は(a)となる。しかし、観測点Bにおける気温低下率は2℃/hであることから、AB間を移動した寒気塊(寒冷前線背後の空気塊)は(b)の割合で非断熱的に暖められたことになる。
- - - - -



■まずは自分で解いてみる

問題の内容を簡単に言うと、寒気移流で地上の気温はどれくらいの割合で気温が低下するのか?
という簡単な問題、のはずですが・・・。

問題の温度変化をグラフにすると次のようになるはず。



しかしこのように解釈してしまうと、(b)は解けても(a)がわからない。
問題に「-2℃/h」とあるのに、そうではない変化率が存在している??

■では正解を見てみる

B点の温度変化 ΔT が

ΔT = (移流してきたB地点の寒気の温度) - (移流前のB地点の温度)

となっていた。

ΔT/Δt = -2℃/h

※ΔtはAからBの移動に要した時間(=2時間)

と言っていたので、この時点で理解できない。。。

問題文を読む限り、B地点での「-2℃/h」の変化率は寒気が移流したときの変化率ですよね?
そもそも移流前のB地点の温度は示されていないのでわからないはず。
問題文からも導出することは不可能だと思う。つまり、

問題文でB地点の温度変化が「-2℃/h」と言っていたのは寒気が移流した後での気温変化なのに、この式では寒気が移流する前と移流後のB地点の変化率に解釈が変わっている。 (疑問1)

さらに、その後の実際の計算を見ると「移流前のB地点の温度」が「15℃」になっていた。 (疑問2)

ここで「移流前のB地点の温度」は正解にある 「B点の最初の気温をTB」を私なりに言い換えたつもり。
そもそも正解に記載されている「B点の最初の気温をTB」っていつの気温?
素直に受け止めれば移流前の気温ですよね?

とにかくこの問題、(b)の答えはわかるけど、(a)の意味がさっぱりわからない。。

この問題が理解できない限り、気象予報士になれないのかな。→難しいかも?

理解できる人からのコメントをお待ちします。

■結論


まず、問題文にあった

移流場内のある地点の気温の変化率は、温度移流による気温の変化率と非断熱効果による空気塊の温度変化率の和

この意味がよくわかっていなかった。
これが解答のヒントでもある。
(わかってはいたがピンと来なかった)

温度変化率を求めるためには私のように地点毎に考える方法もあるが、問題に与えられている数値を使って寒気場内の「温度傾度」を求めればいい。

温度傾度=(15-5)÷72 [℃/km]

この温度場が10m/sで移動しているから

温度移流速度=10÷72×10÷1000[℃/s]

従って、

温度移流による気温の変化率=温度移流速度×1時間=5[℃/h]

ということで何も難しく考える必要がなかった。

また、寒冷前線が通過する前のB地点の気温は与えられた情報だけではわからない。
(上のグラフの通り)
わかっているのはB地点通過後の温度と温度変化率。
これに「通過時刻」がわかれば通過直前の気温はわかるだろうけど・・・。

ということで、これで温度移流問題は完璧!?

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平成25年度第二回受験します!

気象予報士の勉強を初めてかれこれ5年目に突入していますが、一時期まじめにやっていたものの、しばらくさぼってました。

最近時間的余裕ができたので再び過去問をやっています。
現在どれくらいのレベルか?

学科・一般・・・60~80点くらい
学科・専門・・・40~60点くらい

一般はほぼ大丈夫かな?
専門は過去問を解くだけでは合格圏に入るのは難しいのかも。
気象庁のHPなど読むして幅広く正確な知識が必要と感じる。

ある程度学習して思うのは高層天気図の見え方が変わっているという印象。
リッジ、トラフ、気圧分布と温度分布、渦度など。
一般で学んできた知識が身につくと、これらの観測値がどういう意味を持つのかよくわかってくる。

実技の勉強はここ数年全くやっていませんが、たぶん大丈夫?
今受験すると50%前後だと思うので、これから勉強して自分の弱点を補えばいけるはず?

来年の1月、一発合格を目指して頑張るぞ!

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スプライト

久しぶりの更新です。

たまたま見たNHK特集の「宇宙の渚」。

三部構成の1つ目で「スプライト」を取り扱っていました。

気象予報士を勉強した人なら一度は聞いたことがあると思う「スプライト」。

私もどういう現象なのかぼんやりと知っていた程度でしたが、最近の研究でその映像をはっきりと捉えていたようですね。

このスプライト現象は大気光と雷雲との放電とのこと。

この番組の中で興味を引いたのが宇宙線によって大気中(宇宙の渚)の電気的状態が変わり(番組中では傷が付けられ)、帯電した雲粒が上昇しやすくなり、積乱雲が発生しやすくなるという説(?)。

これはありえるかもしれませんね。

そもそも今の気象現象は太陽の存在なしではありえないのと同様、宇宙線による影響が特殊なものではなく、宇宙との関連をはっきりと把握することで気象現象の体系的な理解につながっていくのではないかって言う気がします。

気象庁の長期予報ではアンサンブル予報を使っていますが、あれはいい加減止めた方が良いですよね。
それに代わるものがないから仕方なくやっているんでしょうけど、初期条件に大きく左右され、その初期条件に十分な情報と、その後の計算に必要な法則性をすべて取り入れてあるのなら有効だと思いますが、今のやり方ではギャンブルの予測とほとんど変わりません。実際あの長期予報、とても当たっているとは思えない。

今後のこのスプライト現象が解明されていき、宇宙と気象との関わりがはっきりしたら気象学はさらに発展していきそう。

次回の放送はオーロラ。一度は自分の目で直接見てみたい現象の一つ。






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台風9号

台風9号の影響で(自分の)予想外に関東地方に強い雨が降りました。
1000hPa前後だから大したことないだろう・・・そんなことは無かったですね。

自分の住む厚木は大雨が一時的に降りましたが、それほどでもありませんでした。ここから近い山北町では想像を絶する雨が降ったようですね。(490mmという雨量はレーダー解析雨量なのでどれだけ誤差があるのかわかりませんが・・・)

しかし太平高気圧が張り出している日本本土に台風が突っ込んでくるとは、逃げ場がそこしかなかった、ということはいよいよ猛暑は終わりですね。




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地球シミュレータの開発者に会ってきました!

気象予報士を勉強した人なら地球シミュレータを知っている人も多いのではないかと思います。気候などの解析で使用しているスーパーコンピュータですね。

このスーパーコンピューターの開発者に会ってきました、とたいそうなタイトルをつけていますが、友人の結婚式で同席した同大学の先輩がその開発に携わっていただけのことです。それも昨年の12月の話。
※一応先輩ですが、入学年度は同じだったりする。

当時の私はまだ「一般気象学」をようやく読み終わるところで、気象庁が地球シミュレータを使っているということくらいは知っていたものの、「数値予報ってなに?」「コンピューター使って予報してるんだろう?」程度の知識がない、気象予報士のみじんも感じられないレベルでした。ですので、先輩との会話も「どこの担当?」「今何やってる?」くらいの会話しかしてません。今ならもっと突っ込んだ話ができたんですけどね。。

地球シミュレータは世界一速いコンピューターとしてしばらく君臨していた時期もあり、その関連で知っていたわけですが、まさか先輩がその開発担当だった、ていうことを知ったのは地球シミュレータがニュースになった頃でした。(スパコンを作っているっていうのは前から聞いていた)

半年前に聞いた話では「地球II」をやっているんだとか言っていましたが、蓮舫の事業仕分けでどうなったことやら・・・。

といった感じでどうでもいい雑談でした。今度会ったらもう少し興味がわくような話でもしてきます。


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