以前から書いていた、解答の高速化についてのまとめを始めます。
ほかのサイトには恐らく無いネタなので、きっと役に立つときがあると思います。
まずは第55回気象予報士試験 実技1問1(4)③ 前線のF値を求める問題です。
正攻法による
解法はこちら。(てるてる風雲録)
この問題でちょっと厄介なのが、低気圧の中心からオサンまでの距離(メートル単位)。
天気図上で15mm
緯度10°の長さが37mm
これを計算で求めると、
37:15=1110:X より、
X=1110 x 15 ÷ 37
なのですが、ここで真面目に計算してはいけません!
【高速化】
1110は37の倍数というのはご存じでしょうか?
恐らく知っている人はほとんどいないでしょうが、予報士であれば知っていおいて損はありません。
1110 ÷ 37 = 30
なので、
X=1110 x 15 ÷ 37 = 30 x 15 = 450
という非常に簡単な計算にすることができます!
さらに、F値を求めるとき、3039は3000にしても精度的に問題は無いので、
450[km] ÷ 3.039[km] ≑ 450 ÷ 3 = 150
こちらも非常に簡単な計算にすることができます。
正攻法で解いていたら、さらに1分くらいはかかっていたはず。
今回の高速化で覚えておけば良い点は、
1110 ÷ 37 = 30
のみ。
「37mmになることなんて滅多にないでしょう?」
かもしれませんが、36mmや38mmであっても多少の誤差は許容されるはずです。
最近の問題は緯度10°の長さが40mmのときが多いですが、37mmにしていることには何かしらの意図を感じます。
【コツ】
緯度10°線の長さが40mmではない、距離がkm単位、というときは思い浮かべてみましょう。
また、「1110が37の倍数」で覚えるよりは「1mmは30km」で覚えた方がもっと速いかもしれません。
第58回気象予報士試験 実技1問1(3) トラフと低気圧中心の距離
こちらも同様に計算を簡単化できます。
こちらに正攻法があります(てるてる風雲録)
距離が12mmで、緯度10°が38mmということなので、
(12mm ÷ 38mm) × 1110km ≑ (12 ÷ 37) × 1110 = 12 × 30 = 360km
すっごく簡単になりますし、余裕で正解の範囲内にあります。
(100km単位にするのを忘れずに!)
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