忍者ブログ

誰の役にも立たない気象予報士のお勉強

気象予報士一発合格目指して、メモ代わりに書いていきます。 →それほど甘くはなかったので四苦八苦する様子を書いています

カテゴリー「疑問」の記事一覧

第58回 実技1 問1(1)⑪等温線の温度傾度問題

さらにもう一つ疑問点があります。

第58回 実技1 問1
(1) 問題文の途中から。
図2(下)によると、紀伊半島沖の低気圧に伴う温暖前線及び寒冷前線は、850hPa面の12℃の等温線に概ね対応している。
この前線に伴う等温線の集中帯の温度傾度は、温暖前線の方が寒冷前線よりも(⑪)。

⑪の選択肢 大きい 小さい

図2(下)の850hPa等温線図を掲載します↓

どこの温度傾度を見るかによって傾度の大きさが違ってきますが、私が引いた赤線は妥当ではないでしょうか?
等温線の集中帯である6℃~12℃に着目してみると、明らかに温暖前線側の方が温度傾度が大きくなっています。
ところが正解は、

温暖前線の方が寒冷前線よりも(大きい)。

です。
ということは、正解において見ている寒冷前線側の温度傾度というのは、私が引いたオレンジ色のところを言っているのでしょうか??
これであれば温暖前線の方が温度傾度が大きいとハッキリと言えます。

解説サイトを見ても、どこの温度傾度で判断したのかまで一切書かれていません。
(解説を書いた本人もわかっていないはず)

なぞ。



拍手[0回]

PR

第57回 実技2 問2(1)トラフの追跡問題

トラフの追跡問題で疑問点があります。

第57回 実技2 問2
(1) 27日9時に日本海中部にある低気圧の予想に関連して、以下の問いに答えよ。
①図2(上)に灰色の太実践で記入された500hPa面のトラフが、27日21時に5640mの等高度線と交わる点の傾度を、図5(上)に基づいて1°刻みで答えよ。

今回の問題は、等高度線ではトラフを判断できない、特殊な問題です。
そのため、このような問題を解くコツは、
 - 12時間であればトラフに大きな変化はない(という前提にする)
 - 27日9時は5640~5760mにトラフがあるので大きくずれることはない


27日9時のトラフに、注目点を手書き↓

27日21時のトラフも同様に手書き↓



着目点が正しいとすると、どの辺がトラフになるか明白なはず。
5640m等高度線と交わる経度は138°くらいになり、正解の140°には遠く及ばない。

解説をしているサイトは、基準を示さず、適当にトラフを引いて、140°と答えています。
(どのサイトも根拠を見つけられていないと思われる)

もし正渦度の極大点を基準にするのであれば、27日9時には+51と+116があるのでそれぞれの対応付けが必要だが、私は見つけられない。
仮にちょっと離れた+63や+113を対象にするとトラフの傾きが極端に変化するので、これは対象にできない。

となると、やはり私が注目している-60の負の渦度極大点。
正の渦度域の形状も似ているし、大きく外れていないと私は思うが、正解と大きく外れる。

謎だ。


後日、無の状態で見直すと、着目点がよろしくなかったと思われる。

27日9時でのトラフは、負の渦度領域を跨いで正の渦度極大点を結んでいる。
それはどこなのか?無いではないか??
ということで前回は別のところを通すことになったが、北側の正の渦度極大点は無くなったものの、正の渦度域はまだあるのでそこと結ぶ、としたのが次の図。


これが正解になるわけですが、これを選択する根拠が、
・正渦度域が二つに分かれたところ
・正渦度極大点のあるところ、ただし1つしか見つからない(ほかにもあるけど、かなりずれてしまう)
ちょっと弱いけど、私が示したトラフよりは確度が高いような気がする。

ということで、正解以外に妥当な根拠が見つからないので、正解例通りなのか。

私の中ではこれが一番難しいトラフ解析かもしれません。




拍手[0回]


記録的短時間大雨情報 と 大雨に関する気象情報

これらの存在は以前から知っていましたが、両方とも警戒レベル4相当以上の状況で発表されるようになっています。(以前は違っていたらしい)
警戒レベル4相当以上というのは比較的最近知ったと思いますが、これ一般の人は知らないよね?
というのは以前も書いたと思います。
そしてこれらはいずれ改善されるはず、と書きましたがいまだに改善されていません。

警戒レベル4というのはいいけど、一般の人がこれらの情報を受け、理解することはできるの?というのが今回の問題提起。

記録的短時間大雨情報は予報士試験でも出題されているので説明できる人は予報士なら多いはず。
しかし、大雨に関する気象情報の発表基準を正確に説明できる予報士、または一般の人にわかりやすく説明できる予報士の人はほとんどいないと思う。

大雨が警戒レベル4で、その付加情報として記録的短時間大雨情報、または大雨に関する気象情報を提供するのならわかる。そんな細かいことは知らないけど、とにかく大変な大雨なんだな、とわかる。
しかし、NHKなどはいきなり「記録的短時間大雨情報」とか「大雨に関する気象情報」を伝えてくる。
ほとんどの一般の人はこの二つの違いを知らない。
それをわざわざ伝える必要があるのか非常に疑問がある。

国土交通省の資料にこんなのがあった。



発表基準が異なるので、守備範囲も異なり、ベン図のような関係性がある、というのは予報士の人なら理解できる。
が、一般の人がこれらの情報に対して、どういう受け止め方をすれば良いの?
この違いに対してそれぞれどのように対処すれば良いの?
というのがまったく示されていない。
もし違いがないというのなら、これらは付加的情報でしかないし、今のような提供方法を止めるべき!

いずれ問題になって改善されるだろう。




拍手[0回]


ロスビー波がわからない

過去問でたまに出てくるロスビー波。
過去問解説や教科書などを読んでもモヤモヤしていてよくわからない。

Wikipediaでも、
「大陸・海洋の温度差や地形の高低差などによって大気が揺さぶられて生じる自由振動の波の一つで、地球大気、惑星大気で見られる大気波である。」
と書いてあるがやはりモヤモヤ。

ロスビー波ってどんな形しているの?自由振動だからバラバラ?
揺さぶられて波長が惑星規模であればすべてロスビー波なの?
わかっている人は、風の流れを見ればロスビー波ってわかるの?

謎が多すぎてさっぱり実体がわからない。

ロスビー波なんてほとんど出題されないので無視しても良いけど、自分の受験回で出てきたら確実に一問は取れなくなる。(学科試験の一問は大きい)

もう少し調べて理解できたら、誰にでも理解できるような説明をしたいと思います。

余談:
ChatGPTに聞いても良いですが、ChatGPTは気象学に関しては嘘を言うことが多く、あまり使わなくなりました。ほとんど禅問答になる。

拍手[0回]


観測値の発表

気象業務法第6条の中に、次の規定があります。(要約)

「政府機関及び地方公共団体以外の者が気象の観測の成果を発表する場合は、技術上の基準に従った観測機器を使わなければならない」

とあります。これを温度計を例に書くと、
「技術基準に適合していない温度計で測定した温度を発表してはいけない」
ということになります。では、ここにある堆肥の温度の記録にある外気温の掲載はこの法律に違反しているのではないか?という疑いが。(105円の温度計なので技術基準もヘッタクリもない)
この場合問題となるのはこれが「発表」に当たるかどうか。

気象庁によると

Q.観測の成果の発表とは、どういうことですか
A.広く大勢の人に示すことです。例えば、テレビ、ラジオでの放送、新聞などへの掲載、電光掲示板での掲示、ホームページへの掲載などが含まれます。

この最後の「ホームページへの掲載」がもろに該当します。

また、この規定の例外に「国土交通省令で別に定める場合を除く」とありますが、ざっと見た感じでは今回の問題に関する例外規定は見つけられませんでした。

ということは・・・趣味の関係で気温をWebページに掲載している人はたくさんいると思いますが、みんな気象業務法違反って言うことになるのでは?

気象業務法のこの手の違反は、「気象業務」を行っている場合に限っている規定が多いのですが、今回については業務であろうと、趣味でやっていようが、観測値のいかなる発表も法律に従って行わなければならない、というとんでもない法律になっています。(という解釈で間違っていない?)

この法律の意図は、技術基準に満たない装置で計測した数値を元に誤った行動・判断を取り、その結果大きな被害が発生しないように、というところにあると思いますが、この条文のままだとかなりの人が法律違反になってしまいます。

私の堆肥の記録を見て、それで行動・判断を行い、被害を被る、なんていうアホなことをやるヤツは絶対にいないと思いますが、もし本当にそんなアホなヤツが被害を被って訴えられたら私は罰金を払う必要がありますし、民事裁判で損害賠償なんて言うことも可能です。

この法律はもうちょっと限定した方が良いんじゃないのって思いますが。。

【追記】

商店街などで電光掲示板ではなく、紙に書いた掲示板で温度表示をする場合もありますが、これもこの法律が適用されるのでしょうか?
仮に温度計が適合しているとしても、表示手段が人手による更新だと実際の気温とずれてしまう可能性があります。


拍手[0回]


07 2025/08 09
S M T W T F S
1 2
4 5 7 8 9
10 11 12 14 16
17 18 19 20 21 22 23
24 26 27 28 29 30
31
[01/25 Hiro]
[01/24 すいだらぼう]
[01/16 Hiro]
[07/18 すいだらぼう]
[07/05 すいだらぼう]
HN:
Hiro
性別:
非公開
 | HOME |  次のページ>>
Copyright ©  -- 誰の役にも立たない気象予報士のお勉強 --  All Rights Reserved
Designed by CriCri / Powered by [PR]
/ 忍者ブログ